薩摩藩士の子として鹿児島県に生まれる。1884（明治17）年に法律を学ぶためにフランスへ留学するが、途中で画家の道を志し、外光派のラファエル・コランに師事。帰国後は、明るい外光表現による女性像や風景画を描く傍ら、画塾・天真道場を設立し、1896年に白馬会を結成する。1898年には東京美術学校（現・東京藝術大学）教授に就任。一人の洋画家としてのみならず、西洋画の啓蒙やアカデミズムの確立にも尽力し、日本の美術界に大きな変革をもたらした「日本近代洋画の父」である。