増田 泰子

Where

2018

H140 × W390 × D220 cm

Gallery MORYTA+Gallery Kazuki

Detail
SECTION:
Galleries
BOOTH:
W33

Artist Profile

古物を蒐集する癖がある。
歯車、圧力計、螺子、杼・・・
人の手垢の付いた、くたびれたモノたち。
それらと合体させてオブジェをつくる。
錆や虫食いも美しく自然な佇まいのする、飾り気のないものが出来れば最高だ。

その作品たちには、決まって2つのモチーフがある。
ひとつは、アルルカン。
長い間、会社員をしていた。
当時は、人より多く働くことが美学とされ
華美な生活と徒労感の中、日々が過ぎていった。
パウダールームの鏡の前の私たちの顔は、まるでピエロそのものだった。
ずいぶん時が経た頃にふと、手慰みに作った最初の手彫りのひとがたが出来た。
まるで自画像のようだったことを覚えている。
相変わらず、ひとがたを今も作りながら私は何者なのか‥と問い続けている。

もうひとつは、舟。
ある時は、ぐんぐんと進み、時にはぐるぐると彷徨いつつ自身も世界も進んで行く。
流れに逆らいながら、委ねながらくりかえし生命の営みは続いて行くだろう。
渦の中に消えないように、
古物の力を貰いしなやかでゆりかごのような舟を作りたい。

増田泰子

Gallery MORYTA+Gallery Kazuki

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BOOTH:
W33