Infinity
従来のアートフェアの枠を超え、巨大な立体作品や没入型の空間演出を身体ごと体感する大型作品特化型セクション
大型インスタレーション作品に特化した展示企画「Infinity」では、通常のアートフェアでは出会う機会の少ない、圧倒的なスケールの作品や空間そのものを用いた表現をご紹介します。
巨大な立体作品の迫力や、作品世界へと入り込むような没入型の空間演出など、鑑賞者の身体感覚に直接訴えかける多彩な表現を展開。作品を「観る」だけではない、空間の中で身体ごとアートを感じる、ここでしか味わえない特別な体験をお楽しみいただけます
Artists
古西穂波
高嶋英男
中川周士
常陵
古西穂波
Artwork Statement
彫刻の表面に現れる木目の輪郭線と、光や影によって生じるシルエットとのずれに着目し、そこから生まれる揺らぎを通して、物事の多面性や知覚の曖昧さを探求している。 作品には、幼い頃から親しんできたストップモーションアニメーションの表現に加え、人物から受け取った印象や、その人物を取り巻く環境、そこから連想した舞台や文学など、さまざまな記憶やイメージを取り込んでいる。
高嶋英男
Artwork Statement
「からっぽに満たされる」は、人や動物などの顔の部分を花瓶や壺などの陶器の口に置き換えた作品のシリーズです。焼き物の土を使い、手びねりで中を空洞にしながら制作しています。顔には穴が空いておりその表情は見えませんが、佇まいや仕草などから一点一点の存在の輪郭を感じ取ることができます。
「からっぽに満たされる」とは何もないということではなく、多様な可能性を内包する余白に満ちていることを意味します。顔という特徴を表す部分があえてからっぽになることで、地と図が反転し、イメージが広がるきっかけが生まれます。
中川周士
Artwork Statement
現代アートの思考と伝統木工技術を融合させ、木桶を新たな構造体として表現する木工芸作家・アーティスト中川周士と「中川木工芸 比良工房」。
「木桶の茶室」(2024年)は、技術を次世代へ継承する第一歩として若手職人と制作した大型作品です。桧材を用い、伝統のタガ締め技法とアーチ構造によって静寂と安らぎの空間を創出。従来のスケールを超える挑戦を通じ、固定観念にとらわれないものづくりを体現しています。異分野との協業を見据え、100年先の未来へ木桶の無限の可能性を拓く試みです。
この特別な空間にて、福岡県『千代乃園』代表・原島政司氏が点てる茶席をお愉しみいただけるほか、
草月流本部理事・片山健氏による、中川周士氏と写真家菅原一剛氏の作品を用いた芸術的な生け込みも披露いたします。
常陵
Artwork Statement
「My Own Refuge」
ー場所の記憶、記憶の場所ー
アーティスト自身の故郷の記憶を出発点に、成長の過程で見慣れてきた風景や断片、感覚を再構成した作品です。
そこにある個人的な記憶は、ひとつの都市や土地、さらにはひとつの世代が共有する記憶とも重なり合っています。
本作は、事実に基づいた歴史を再現するのではなく、記憶が想像や時間、現実との間で変化していく過程を捉えています。
見慣れた風景を重ね、再構成することで、現実と虚構のあわいに存在する「仮構された時の地層」を浮かび上がらせます。
記憶によって形づくられたこの空間に立ち現れる「Refuge」は、単なる避難場所ではなく、記憶や想像、感情を受け止める内なる場所でもあります。
そして本作は、私たち一人ひとりに問いかけます。
慣れ親しんだ場所を離れたとき、いったい何が記憶の中に残り、心の中で「帰ることのできる場所」となっていくのでしょうか。





