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FOCUS

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Ayako Someya

彼女の「書」は、誰でもが解する元素記号/構造を書きながらも、琳派の「たらしこみ」を思わせる墨のにじみによって、正確に読みとることができません。
従来の書が持つ漢字文化圏という枠組みからのコンセプチュアルな脱却こそ、凡庸な英字書との大きな違いといえるでしょう。
2021年にアジア最大級のアートフェア『West Bund Art & Design』(上海)で紹介された際には、大変な話題を呼びました。
また、8月に開業したばかりの「フォーシーズンズホテル大阪」には、各階のエレベーターホールやプレジデンシャルスイートに大型作品計12点が恒久展示されるなど、その活躍は留まることを知りません。前衛書のニューウェーブを牽引する、最も注目すべき先駆者の一人として、今後も目が離せません。

井口 麻未

今日の装い60人 2023 麻に、アクリル 116.7×116.7 cm

「なぜ人は一人一人異なる装いをしているのか」と疑問に思ったことをきっかけに、装いをモチーフとした作品を制作しています。この世の中に数え切れないほどある服や靴、帽子やアクセサリーなどから選択し何通りもの組み合わせの中から今日の装いを決定していく過程、または自分自身の個性を示すツールとしての装いを表現しています。自分好みのファッションを貫くと、時には周りの目が気になることや傷つくこともあるかもしれません。しかしそれ以上に、 好きなものに包み込まれ己を表現し堂々と歩いていたいと思うのです。装いは人と関わり合うため、そして自身について探究する手段の一つの形なのかもしれません。

Artist Profile

1995年福岡県生まれ。2020年九州産業大学大学院芸術研究科博士前期課程造形表現専攻修了。

今日の装い60人 2023 麻に、アクリル 116.7×116.7 cm

浦川 大志

2023 162 x 90cm(each) [left]Panel・Cotton cloth・Acrylic・Gesso[right]Panel・Canvas・Ink jet・Acrylic・Gesso / 2023 各162×90cm  (左)パネル・綿布・アクリル・ジェッソ (右)パネル・キャンバス・インクジェット・アクリル・ジェッソ

Artist Profile

1994生まれ 福岡在住
2013  福岡県立光陵高校 普通科卒業
2017  九州産業大学 芸術学部 卒業

個展
2013 「一人卒業制作展」IAFShop、福岡
「実験と破壊」九州産業大学、福岡
2014 「ヒトリ成人式展」アートスペーステトラ、福岡
「世界との関わり方」銘茶園カフェ、福岡
2015 「現れては消えるもの」Gallery門馬 ANNEX、札幌
2016 「『個展』」ギャラリーおいし、福岡
2017 「一人卒業制作展2.0」村岡屋ギャラリー、福岡
2022 「浦川大志|掲示:智能手机ヨリ横浜仮囲之図」横浜美術館、神奈川
2023 「Art Fair Tokyo 2023」Contemporary HEIS、東京

グループ展
2013 「部屋を飾る絵画/写真」アートスペーステトラ、福岡
2014 「第39回全国大学版画展」町田市立国際版画美術館、東京
「福岡アジアふたりエンナーレ」IAFshop、福岡
「Process and Subjects」九州産業大学、福岡
「長方景展」ヴァルトアートスタジオ、福岡
2015 黄金町バザール、横浜
「明日への坩堝」福岡アジア美術館、福岡
「3 人展」ギャラリー羅針盤 , 東京
「モノクロ展」九州産業大学円形ギャラリー , 福岡
「第 24 回英展」田川市美術館、福岡
「99 人展」ギャラリー Q、東京
「Capture-2 展」ギャラリー Q、東京
「正方景展」ヴァルトアートスタジオ、福岡
2016 「うぶ声と落書き」ギャラリー風、福岡
「旧校舎プロジェクト」旧九州造形短期大学校舎、福岡
「この野草のひと束」ギャラリー羅針盤 , 東京
「第11回三井不動産商業マネジメント・オフィス・エクスビション」三井不動産オフィス、東京
「知らない人たち」九州産業大学円形ギャラリー、福岡
「集う」ギャラリーおいし、福岡
2017 「ISETAN ニューアートディスプレイ」新宿伊勢丹、東京
「浦川大志・名もなき実昌展」IAFshop、福岡
「ウムQ」上野の森美術館、東京
「感性の生まれいづるところ」九州芸文館、福岡
「卒業制作展」福岡アジア美術館、福岡
「ミニUMUQ」ターナーギャラリー、東京
2018 「vocaとその周辺コア」カオス*ラウンジ 五反田アトリエ、東京
「美しい混乱をピンチアウト」アートスペーステトラ、福岡
「マルチシャッター」ユーカリオ、東京
「ふぁちゅあす☆めたまるふぉ〜ぜ」村岡屋ギャラリー、福岡
「絵画検討会2018 land(e)scape」 ギャラリー尾形、福岡
「新しい平面の作家その一部コア―梅沢和木、浦川大志、百頭たけし」
ゲンロン カオス*ラウンジ 五反田アトリエ、東京
2019 浦川大志、加茂昂・竹内公太「絵画」SNOW Contemporary、東京
浦川大志・名もなき実昌二人展「終わるまで終わらないよ」熊本現代美術館、熊本
「ブレイク前夜」六本木ヒルズA/Dギャラリー、東京
名もなき実昌&浦川大志 二人展「#終わらにゃい?#もう終わんにゃい!」NADiff a/p/a/r/t、東京
「山本雄基・浦川大志展 Flatten Image」Gallery 門馬 、札幌
2020 「Collectorsʼ Collective Vol.2」MEDEL GALLERY SHU、東京
「生島国宜+浅野友理子+浦川大志」ギャラリー尾形、福岡
2021 「Art Fair Tokyo 2021」Contemporary HEIS、東京
「ブレイク前夜」銀座 蔦屋書店、東京
「浦川大志×名もなき実昌展 ~異景への窓~」大川市立清力美術館、福岡
「ART FAIR ASIA FUKUOKA 2021」Contemporary HEIS、福岡
「浦川大志×名もなき実昌 異景の窓」Contemporary HEIS、東京
2022 「ART FAIR ASIA FUKUOKA 2022」Contemporary HEIS、福岡
2023 「CAMKコレクション展 Vol.7 未来のための記憶庫」熊本市現代美術館、熊本
2023 「たいせつなあいまいさ」九州産業大学美術館、福岡
「ART FAIR ASIA FUKUOKA 2023」Contemporary HEIS、福岡
「ART TAIPEI 2023」Contemporary HEIS、台湾 台北
2024 「ParaScape」Contemporary HEIS、東京

受賞
第24回英展 優秀賞
第25回VOCA展 大原美術館賞

パブリックコレクション
福岡市美術館、大原美術館、九州産業大学

2023 162 x 90cm(each) [left]Panel・Cotton cloth・Acrylic・Gesso[right]Panel・Canvas・Ink jet・Acrylic・Gesso / 2023 各162×90cm  (左)パネル・綿布・アクリル・ジェッソ (右)パネル・キャンバス・インクジェット・アクリル・ジェッソ

岡崎 実央

FOOTBALL 2024  キャンバスにアクリル  80×60×6cm

高校時代にプロレスの沼にはまり、大学卒業後は2021年まで週刊プロレスの記者として、取材やアート企画を担当し、同誌40周年の企画で記念Tシャツをデザインした。プロレスや格闘技は、リングを中心に360度を観客が囲んでおり、席によって見え方が異なる。それぞれの席・視点には、闘いの美しさや迫力があり、その多様な視点をキュビズムの画法で表現することで、写真や映像では伝えられないプロレスや格闘技の魅力を描きだす。ピカソやブラックなどに代表されるキュビズムは、様々な角度から見た対象の形を一つの画面に収める古くからある技法だが、そこにプロレスを掛け合わせ、時に歓声や音も描きこみ、プロレスへの愛を画面全体に描きこむ。

Artist Profile

1995年北海道札幌市生まれ。武蔵野美術大学視覚伝達デザイン学科を卒業後、株式会社ベースボール・マガジン社週刊プロレス編集部に就職。アートとプロレスをかけ合わせた不定期連載「闘藝」を担当。現在は退職し、プロレスをモチーフとした作品を多く制作している。

2019年武蔵野美術大学卒業制作優秀賞受賞、2021年第1回 ARTIST NEW GATE 中島健太賞&リキテックス賞受賞。週刊プロレス40周年記念Tシャツ(2023年)や METROCK’24スクラッチTシャツ(2024年)のデザインなども手がける。

FOOTBALL 2024  キャンバスにアクリル  80×60×6cm

クゥワイ・サムナン

クゥワイ・サムナン《Human Nature》2010 ‒ 2011 年 デジタル C プリント 120×180cm ©Khvay Samnang, Courtesy of Tomio Koyama Gallery

カンボジアで最も重要な若手アーティストの一人であるクゥワイ・サムナン。写真、ビデオ、インスタレーション、彫刻、パフォーマンスなど様々なアプローチによって、歴史、文化、様々な事象についての新たな視点、解釈を探求しています。

土地にまつわる流動性、歴史性、継続する社会的・政治的な問題に興味をもち、
主にカンボジアを特定の文脈におけるテーマとしてとりあげますが、作品は普遍的なものも映し出します。

「何かについて学びたければ、十分に時間を費やし、そして本当に楽しまなければならない」。そう話すクゥワイの作品はユーモアに満ちたものが多く、一見滑稽に思えるパフォーマンスの中に、何層もの意味や象徴性、問題提起をもたせることがクゥワイ作品の特徴といえるでしょう。

Artist Profile

カンボジアで最も重要な若手アーティストの一人であるクゥワイ・サムナン。写真、ビデオ、インスタレーション、彫刻、パフォーマンスなど様々なアプローチによって、歴史、文化、様々な事象についての新たな視点、解釈を探求しています。

土地にまつわる流動性、歴史性、継続する社会的・政治的な問題に興味をもち、
主にカンボジアを特定の文脈におけるテーマとしてとりあげますが、作品は普遍的なものも映し出します。

「何かについて学びたければ、十分に時間を費やし、そして本当に楽しまなければならない」。そう話すクゥワイの作品はユーモアに満ちたものが多く、一見滑稽に思えるパフォーマンスの中に、何層もの意味や象徴性、問題提起をもたせることがクゥワイ作品の特徴といえるでしょう。

クゥワイ・サムナンは1982年カンボジア生まれ、2006年プノンペンのRoyal University of Fine Artsを卒業しました。
主な個展に、SA SA BASSAC(カンボジア、プノンペン、2011、2012、2014年)、小山登美夫ギャラリーシンガポール(2014年)、ジュ・ド・ポーム国立美術館(フランス、パリ、2015年)、CAPCボルドー現代美術館(フランス、2015年)、オレンジ郡立美術館(アメリカ、2015年)、サンタバーバラ現代美術館(アメリカ、2016年)、ハウス・デア・クンスト(ミュンヘン、ドイツ、2019年)があります。

主なグループ展に「Sights and Sounds: Global Video Art」(The Jewish Museum、ニューヨーク、2013年)、第4回シンガポールビエンナーレ (2013-14年)、第8回アジア・パシフィック・トリエンナーレ(2015年)、ドクメンタ14(ドイツ、2017年)があります。

2010年、2011年にトーキョーワンダーサイトのTWSクリエーター・イン・レジデンスに滞在、2014-2015年ベルリンのBethenian Künstlerhausで滞在制作しています。

(左)Photo by Prum Ero.jpeg

クゥワイ・サムナン《Human Nature》2010 ‒ 2011 年 デジタル C プリント 120×180cm ©Khvay Samnang, Courtesy of Tomio Koyama Gallery

塩田 千春

Artist Profile

大阪府生まれ。ベルリン(ドイツ)在住
主な展覧会に「魂がふるえる」森美術館、東京(2019)、「掌の鍵」第56回ヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展 日本館、ヴェネチア(2015)、「精神の呼吸」国立国際美術館、大阪(2008)など。
福岡市美術館にはインスタレーション作品《記憶をたどる船》(2023)が収蔵。

 

開催中の展覧会(アジア)

個展
2024年9月14日 – 12月1日「塩田千春 つながる私(アイ)」大阪中之島美術館

 

グループ展
2024年8月24日 – 10月20日「ジパング―平成を駆け抜けた現代アーティストたち―」佐賀県立美術館
2024年8月3日 – 11月10日「日本現代美術私観:高橋龍太郎コレクション」東京都現代美術館
2024年3月20日 – 2025年3月20日「多分美しい日々」ポドミュージアム、済州島 (韓国)

常設インスタレーション
「水の記憶」十和田市現代美術館、十和田、青森

 

今後の予定

個展
2024年9月27日 – 2025年2月16日
「アナザープラネット」A4美術館、成都(中国)

2024年10月26日 – 2025年3月30日
「運命の果てに」木星美術館、深圳(中国)

 

グループ展
2024年9月27日 – 2025年3月9日
タグチアートコレクション×弘前れんが倉庫美術館「どうやってこの世界に生まれてきたの?」弘前れんが倉庫美術館、弘前、青森

タワン・ワトゥヤ

Tawan Wattuya “Oscar” (オスカー) 2024 32.5 x 50 cm 水彩・紙 Watercolor on paper

構築的な画面構成で怪獣やヒーローを描いたペインティングに加え、水彩の特質を駆使した独自の表現でも知られるタイを代表するペインターです。ニューヨークをはじめ世界各地の美術館やギャラリーで、多くの個展が開催されています。『Bangkok Art Biennale 2020』では、各国の紙幣をモチーフにした作品が、注目を集めました。
コントロールが難しい水彩のにじみを効果的に利用して、母国の混沌とした政治的状況やルッキズムを鋭く批判しつつも、美しく繊細な画面は、観るものを深く引き込んで止みません。今後のさらなる活躍が期待される、アジア最旬アーティストの一人といえます。

Artist Profile

1973年タイ・バンコク生まれ、在住

シラパコーン大学絵画専攻 修了

タワン・ワトゥヤの描く水彩画は独特なアプローチと示唆に富む題材で知られています。彼の画材の選択は、現代タイ社会のスピードとダイナミズムを伝えようとする明確な試みがあります。
彼は意識的に故郷を遠くから眺めることを選び、社会的・政治的状況を客観的に研究することで自国タイとワトゥヤが旅を通して出会うさまざまな場所双方を深く探求し、理解しようとしています。
ワトゥヤの絵画は常に詩的で、個人的でありながら、現在の問題への批判的な取り組みという点で挑発的であることは明らかです。彼は今日、タイで最もユニークで意欲的な画家の一人として高く評価を得ており、2023年にはタイ美術界で活躍し、重要な貢献をしている芸術家に贈られるシラパートーン賞を受賞、彼の作品は国際展や国内外で幅広く展示されています。
近年の主な展示に
「VILLAINS & HELLBENT POLITICIANS」(ニューヨーク、2018年)、「MENAGERIE」SUNY ONEONTA(ニューヨーク、2019年)、「QUEEN」(nca nichido contemporary art、東京、2019年); HATCH ART PROJECT(シンガポール、2019&2021年)、BANGKOK ART BIENNALE(バンコク、2020年)、KEEP IN THE DARK(バンコク、2021年)、PEEPSHOW arcade(ニューヨーク、2022年) SILPATORN AWARD 2023 ,Visual Arts(タイ、2023年) など。また、2024年11月30日よりnca | nichido contemporary art 東京にて5年ぶりの個展が開催される予定です。

(左)©Tawan Wattuya Courtesy of nca | nichido contemporary art

Tawan Wattuya “Oscar” (オスカー) 2024 32.5 x 50 cm 水彩・紙 Watercolor on paper

中島 麦

DIVING 2024 240s-02 240×240×5cm

「DIVING to COLOR OCEAN」
色彩の海に潜りたい。
僕は色の美しい振る舞いを、絵画の中で探求している。
2016年頃から、注ぎ口のついた容器でアクリル絵具を流し描く手法で絵画を制作している。
傾け固定したキャンバスに、トロトロに溶いた絵具をゆっくりと注ぎこむ、
色材は画面を滑るようにゆっくりと流れ、時にはあっという間に枠の外へと落ちる。
物質の痕跡は時間をかけて少しづつ定着する。
キャンバスを回転させることで生まれる多重力とレイヤー構造は、物理法則から抽出、解放された色彩空間を描き出す。

タイトルの《DIVING》(ダイビング)は、僕自身が画面に飛び込み、潜るような感覚で絵を描いていること、色彩の海でダイビングするように絵を体験して欲しいという思いから名付けた。
この度のアートフェアアジア福岡では身体スケールを越えた絵画を多数出品する。作家史上最大サイズの展開になるのは間違いない。壁画ではなく独立した大画面に描くことは、絵を描いている人間としての本能的な憧れであると共に、様々な能力が試される場であるので恐怖も同居する。

僕が本格的に絵を描き始めた頃に出会った絵画史を切り拓いた抽象表現の巨匠達は、往時からこの世には居ない。また彼らが生きていた時代から比べたら視覚メディアの多様化は甚だしく、五感に訴え没入感を味わえるモノが身近にある環境で生活している。そのような中で絵を描く理由、とりわけ抽象的な作品を制作する理由はなんなのか、ずっと自問自答している。しかし自らの身体性を介したリアリティーは、技術がどう発展しようが大きくは変わらない、人は観て触れて感じる生き物なのだ。

普遍的な「色」と「みる事」の美しさへの探究、大きな画面に絵具で描かれた絵画の存在理由は、色褪せないどころか、鑑賞者の体験を伴い自立することでより重要になっていくと信じている。
筆を使わずに、絵具の物質性と重力が描き出した色彩の美しさを楽しんで頂ければ嬉しい。
さぁ、一緒に色彩の海へ。

2024年8月
美術家/中島 麦

Artist Profile

美術家。
大阪拠点。京都市立芸術大学美術学部油画専攻 卒業
[近年の主な活動]
2024 [個展]公開制作+展示/髙島屋大阪店/正面入口,メインウインドウ[Osaka Art & Design 2024企画]
2024 [art work]ルイ・ヴィトン メンズ館大阪/VIPラウンジ ペインティング制作
2023 [個展]奈義町現代美術館/岡山(2012)
2019「VOCA展 2019」上野の森美術館/東京

(左)Photo by Michika Mochizuki

DIVING 2024 240s-02 240×240×5cm

徐永旭

2023-22 2023 Porcelain 171×96×73cm

徐永旭(Hsu Yunghsu)は、台湾の著名なアーティストで、その独自性と学術的な評価の高い陶芸作品で知られています。彼の作品は台湾の主要な美術館に収蔵されており、世界的に数々の権威ある賞を受賞しています。彼の革新的なアプローチは、身体を創造的なツールとして扱い、重い粘土を繊細な形に変える複雑な製作過程を経て実現されます。彼の作品は、人生と芸術を超越する彼の哲学を体現し、自然の欲望と創造性の急激な高まりを反映しています。

Artist Profile

1955年 台湾・高雄生まれ。
1992年 楊文霓氏に師事し、陶芸を学ぶ。
1989年 台湾高雄県大寮郷で自ら設計、建設した薪窯で陶器を焼成。
1987年 台湾・高雄に個人の陶芸工房を設立。
1971-1988 古筝の演奏および中国伝統音楽の舞台公演に携わる。

徐永旭(Hsu Yunghsu)の作品は、その学術的価値と独自性が台湾政府および一般の人々から高く評価されています。彼の作品は台湾各地の美術館や象徴的な場所に収蔵されています。徐は、台湾最大の陶芸コンペティションである台湾陶芸賞の第1回優秀賞、韓国の第4回京畿国際陶芸ビエンナーレ、ニュージーランドの第20回フレッチャーチャレンジ陶芸賞、ポルトガルの第4回アヴェイロ国際陶芸ビエンナーレなど、数々の権威ある賞を受賞しています。

さらに、彼のコレクターは韓国、日本、アメリカ、シンガポール、台湾など世界中に広がっています。徐永旭は、今世代の台湾を代表する革新的なアーティストの一人です。

2023-22 2023 Porcelain 171×96×73cm

福嶋 さくら

audience
2024 
33.3×33.3cm 

自身の漠然とした記憶の奥にある感覚や場面を描いている福嶋さくらは、綿布にアクリル絵の具で滲むように描かれた作中にカメラのピントがあったかのように特定のモチーフのみが鮮
明に浮き上がっている作品を制作し続けてきました。
浮かび上がってくるモチーフは糸を用いて縫い付けており、一枚の布の表裏を幾度も行き来しながら強く記憶の中に繋ぎ留めたいという気持ちを行為にしています。
誰にでも訪れたであろう蓄積された記憶の中で彼女にしか気付けなかった風景を見出す魅力ある作家です。

Artist Profile

1987年熊本県生まれ。
2012年武蔵野美術大学 大学院 造形研究科 美術専攻 油絵コース 修了
現在、東京を拠点に活動
主な個展に、「PARK」( VINYL GALLERY / 2023 / 東京)「正夢」(清須市はるひ美術館 / 2022 / 愛知)、「あしたはさかのぼる」(つなぎ美術館 / 2016 / 熊本)

(左)©️miyuki toudou

audience
2024 
33.3×33.3cm